「集客の必要はない!」と考える経営者がいます。
それは、開店直後のお店や、時流に乗って、成長期にあるビジネスをしている会社の経営者に多いようです。
冷静に考えると、トレンドも変わりますし、顧客の年齢も変わり、景気も変わっていきますので、同じ状態がずっと続くとは、思えませんね。
うまくいっている時こそ、会社の売りやコンセプト、そして集客を継続して行っていく仕組みについて考える時間を持ったほうがいいです。
集客力を高めることができれば、継続して利益を出すことも可能になってきます。
この記事を読むことで、集客の基本について理解し、様々な集客方法と、具体的な手段を知ることができます。
売り上げが落ちて、どうしようと慌てる前に、ぜひ学んでいくことをお勧めします。
集客とは?
「集客」と聞いて、どのような光景をイメージしますか?
新規店舗オープンのために、たくさんの人に声掛けをして、「集客」をします。
それだけで、提供したいサービスや商品は売れていくでしょうか?
一部、売上に貢献してくれる顧客はいるかもしれませんが、ただ「集客」をしただけでは、経営の目的である、利益をできだけ多く残すことは、到底達成できるものではありません。
利益をできるだけ残していくために、会社が行っていることは、まず「集客」をして、顧客に認知してもらい、それからフォローアップをして、購入を促していく。そして、さらにフォローアップをして、リピートを促していく。
このように考えると、「集客」とは、会社が利益を残していくための一連の施策の中のひとつと言えるでしょう。
「集客」は、売上を上げていくためには必ず必要な会社の力ですし、その「集客」する力があれば、利益を出していくことは大いに可能です。
しかし「集客」だけできても、会社の本来の目的は達成できないということです。
多くの企業は、この「集客」に悩みを持っているわけですが、先程お伝えした、「集客」の位置づけや、「集客」から始まる、一連の施策を知ってかないと「集客」することだけに集中しても せっかくの顧客も離れていくことになりかねません。
会社が売上を上げるための、一連の施策は、「マーケティング」とも言い換えることができると思いますが、その「マーケティング」と「集客」はどう違うのか、解説していきましょう。
マーティングとの違い
集客と似た言い方をされる言葉に、「マーケティング」があります。
この「マーケティング」は、簡単に言うと、利益を上げるための、事業全体の施策と言えます。
基本的に、「マーケティング」戦略は、商品・サービス、価格、流通(場所)そして、プロモーション(広告)を組み合わせて行っていきます。
わかりやすく言うと、集客というのは、これら戦略の中の、プロモーションにあたると考えたらわかりやすいかもしれません。
いずれにしても、「マーケティング」も集客も、会社の最終目的である、利益を出すという方向に向いているため、同義語のように使われる傾向があるようです。
集客力が高いとは?
先ほどからお伝えしている、集客という言葉の定義を考えると、集客力とは、顧客に商品やサービスを認知してもらい、店舗や自社サイトへ呼び込む力のことだと言えます。
この集客力があるお店は、毎日安定した来客、訪問者がいて、継続的に利益を出し続けることが可能になります。
ただ、この集客力も、今安定して売上が上がっているからといって、ずっと同じことをしていればいいかというと、きっとそうではありません。
現在の市場トレンドや、消費者ニーズを的確に捉え、効果的な方法を常に試していく必要があります。
この集客力を高めて行くために、どのようなことを行ったらいいのか、どういうポイントを抑えて、行えばいいのかを、詳しく解説していきましょう。
集客力アップのための施策方法
継続的に売上を伸ばして、利益を出していきたいと考えている経営者であれば、この集客力をアップさせたいと常にアンテナを張っていることでしょう。
マーケティングのやり方や、集客のやり方は、数え切れない程沢山あるともいますが、ここでは、基本的な集客力アップのための施策方法をご紹介します。
目標の設定
何を行うにしても、最終的に良かったのか、悪かったのか、目標やゴールを決めないと、今後の改善には生かすことはできません。
まずは、具体的なゴールの設定を行い、一番実施可能な集客方法を選びます。
ポイントとしては、
「短い期間で達成できるゴールを設定する」
「少しずつ難易度を上げていく」
「具体的な行動を数値化しておく」
最初から達成できないような目標を設定することは、モチベーションも維持できません。
そして、目標を達成したにしても、出来なかったにしても、どのくらいの活動量でそうなったのか、数値化することで、行動計画が立てやすくなります。
まずは、短い期間で、少しずつ改善を加えながらやっていくことが大切です。
リサーチを行う
昔はこのやり方で集客できたと、なんとなく同じことをやっていては、集客力はアップしません。
「売上が上がらない」と悩んでいる経営者に限って、時代の変化についていこうとせずに、昔の神話にしがみついて現実を受け入れないということも大いにあるようです。
私たちが日常使っているメディアや通信手段も、
10年前とはガラリと変わっています。
地域、年代、性別など、顧客のニーズの変化や、時代の流れなど、自分たちが提供している商品やサービスがどのように受け入れられているのかどうか、リサーチをしていくことはとても大切なことです。
リサーチの方法で、一番有名な方法は、常連顧客へのインタビューですが、その他にも、お金をかけずに情報収集出来る方法はあるので、探してみることが大切です。
集客方法の見直し
先ほどのリサーチ結果を受けて、顧客が商品やサービスを知るまでに、何を使えば、効率よく届けられるのか、その集客の方法を考えていく必要があります。
高齢者の方をターゲットに集客する場合、どのような集客方法が適しているでしょうか?
もし、SNSを使って集客したらその効果は十分であるでしょうか?
今や集客するための方法は昔のそれとは比べ物にならないほど増えてきています。
少し前で言うと、集客の方法は、
・チラシ広告
・新聞や雑誌
・FAXDM
・代理店や営業代行
・テレアポ
・セミナーやイベント
・交流会
・紹介
といったものが主流だったと思います。
今では、ネットによる集客もそれに加わりました。主なもので言うと、
・ホームページやブログ
・FacebookなどのSNS
(インスタグラム、twitter、LINE@など)
・youtube
・SEO
・アフィリエイト
など、たくさんの媒体が存在し、これらはどんどん進化しています。
リサーチを踏まえ、より多くの方法を持つことも大切ですが、どの媒体がより効率よく集客に使えるか、考えた上で、選択していくことが大切です。
フォローアップの仕組化
冒頭から言っているとおり、集客は、ただ単に顧客を集めることだけに成功しても、売上を上げ続けることは難しいです。
集客したあと、出来るだけ長く顧客と付き合っていく仕組みがあることで、その効果を大きくします。
集客の後のフォローアップをきちんと仕組み化することで、売上を大きくするための、2つの効果があると言われます。
それは、単価を上げることと、関係性を長く持ち、複数回購入してもらうことです。
このことを意識することで、集客をより効果的にすることができます。
継続してやってみる
最期は、これまでの、
・目標を定める
・リサーチ
・集客方法の見直し
・フォローアップの仕組化
を、繰り返して、それぞれの数字や情報を検証していきましょう。
よく仕事の精度を上げていくには、PDCAを回すと言いますが、このPDCAに乗せて、繰り返し行って行くことが大切です。
集客力アップのポイント
先ほどお伝えした、集客力アップのための施策方法で、実際に何をすべきかをご紹介しました。
この集客は、顧客へアプローチする際に、まず行うことですので、なにより力を入れるべき点です。
集客力アップのためにも、闇雲にやるのではなく、いくつか意識して行うと良い点があるので、ご紹介していきましょう。
一人に任せずチームで行う
会社の売上を上げるために、まず集客が大切ということは、冒頭からお伝えしているとおりですが、その集客を誰が担当するのか、そのような問題に陥る事がある会社もあるようですが、集客はチームで行うことが必須です。
そもそも、一人の行動力には限界があります。視野や価値観も狭くなりがちで、小さな集客になってしまいます。
仕事が忙しくなると、集客を頑張ろうと思っても、先延ばしにしてしまっては、機会損失にもなりかねません。
また、集客ができる優秀な人は、ヘッドハンティングの対象になります。その人が抜けてしまえば、その他誰もできないとなると会社としても致命的です。
そういう点からも、集客は、チーム化して行いましょう。
売りを一言で伝えられるか
集客力があるお店や会社は、自然と口コミの数も増加し、良い意味で勝手に顧客が集客してくれるという高スパイラルが生まれがちです。
そのため、口コミ発生の鍵となる、会話の中に出てくる、お店や会社を一言で表すキーワードが必要になってきます。
「あそこのお店は、〇〇だよね!」
「あそこのお店は、〇〇で、△△の部分が変わっていて、××だよね!」
上の2つの会話を比べると、どちらの方が口コミが発生しやすいか、容易に判断できると思います。
この差が、集客の効果に大きく影響してきます。
できれば、一言で会社の売りを伝えるように、考えるといいでしょう。
コンセプトからブレない
集客をする際に、毎回違うコンセプトのもの施策をする会社も多いです。
しかし、先ほどお伝えした、集客力があるお店は口コミされやすいことを考えると、会社やお店のコンセプトは、ブレない方がいいです。
提供するサービスや商品の幅を持たせようと、あれも伝えたい、これも伝えたいと思いがちですが、コンセプトから外れたことは、帰ってマイナスな評価になるので、注意が必要です。
他社調査を行う
商品やサービスを提供する際、ライバル会社がいないということは、まず考えられません。
ライバルが多くいる中、それでも選んでもらえるということは、集客力が高いとも言えます。
そう考えると、他社の調査を行うことが、とても大切になってきます。
ライバルも、自分たちの会社と、顧客の層やコンセプトなどが同じ会社の調査を行います。
ライバルを調査することで、自分たちの商品やサービスの見直しにもつながっていきますので、そのような時間も作っていくことが大切になってきます。
消費者行動をベースに行う
集客して、顧客にアプローチして、購入してもらう際、「どのようにしたら売れるか」ということを、売り手側の視点で考えてしまいがちです。
これは大きな間違いです。
顧客側が何に関心があるのか、どのようなライフスタイルなのか、顧客視点を度外視していては、効果ある集客はできません。
消費者の行動をベースにした、施策を行うことで、より効果が大きい集客の施策になります。
顧客を育成する
多くのストック型ビジネスで、問題になっているのが、顧客の高齢化による売上の減少です。
また、地方でも問題になっていますが、市場の高齢化による、売上の減少です。
そのような場合、顧客の若返りを行おうという施策を立てていくようですが、なかなかうまくいかない場合も多くあるようです。
そもそもこれまで対象にしてきた顧客の年齢層と、これからアプローチしていきたい顧客の年齢層が変わるので、同じ集客の仕方をしてもうまくいくことが少ないためです。
そう考えると、ある層向けの集客を行いながら、家族情報を得たり、若い世代向けのサービスや商品を改良して提供していくといったことが、将来に向けた集客の一つになります。
まとめ
集客は、会社の売上をあげていくための、最も大切なマーケティングの一部分です。
集客ができないと、会社の売上も立っていきません。
この集客については、いろいろな情報が有り、何からやっていいのか、どう始めていけばいいのかわからなくなることが多々あります。
今回紹介したことは、基本的なことです。
これらのことを元に、ステップアップした考えやアイデアを実行されるといいかと思います。
また、たくさんの情報に触れて、乱した場合も、今回お伝えした基本的な考えやステップに立ち返って整理していくといいかと思います。
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