日経平均株価の上昇に伴い、日本企業への株式投資の機運も高まりつつあります。
また、来年から始まる新NISAの情報も、色々なメディアで発信され、関心がある人多いのではないでしょうか?
そういう情報を見ていると、
「高配当株」「配当生活」
といった言葉を目にすると思います。
配当とは何なのか?
これから投資を始めようとする方も、すでに配当を受け取っている方も、正しい知識を持っていただいて、損をしていないか、今一度チェックしてみましょう。
配当金とは?
株式投資を行う際に、私たちが受け取ることの利益は3つあります。
「売却益」「株主優待」「配当金」です。
低金利の時代に、配当金に注目して株式投資をするのは、有効な方法の一つです。
そもそも配当金とは何でしょうか?
配当金は、企業が得た利益を株主に分配するものです。
企業によって、もらえる金額は異なりますし、支払われないこともあります。
配当金は、1株当たりの金額が示されていて、例えば1株当たりの配当金が10円の株を、100株持っていると、1000円の配当金がもらえるという仕組みです。
配当金の正しい受け取り方
この配当金ですが、株式を買った人全員が、配当金をもらえるわけではありませんので、その受け取り方法についても、いくつか注意すべき点があります。
配当金は、銘柄ごとに定められた、権利付最終日の市場が閉まる時点で、保有していることが条件となります。
権利付き営業日の翌営業日は、権利落ち日となり、その日に株式を売った場合でも、配当金はもらえます。
ただ、同じように考える人が多いため、権利付き最終日には株価が上がり、権利落ち日には株価が下がる傾向があります。
その結果、もらえる配当金以上に存する可能性もあるため、株式の購入と売却のタイミングには、注意が必要です。
配当金をもらえる時期ですが、例えば3月末決算の企業の場合、6月下旬に株主総会が開かれます。
その決議を得た6月下旬から7月上旬に、支払われるという流れが多いようです。
配当が支払われる回数も、企業によって異なります。
ほとんどの企業が、年1回か2回です。
年2回の配当は「中間配当」「期末配当」といい、権利確定日も年に2回あるということになります。
そして、この配当金の受け取り方には4つの方法があります。
意外と自分がどの方法を選択しているのか、理解していない人もいるようですので、再度確認してみることをお勧めします。
「株式数比例配分方式」
保有する株式数に応じて、配当金が証券口座に入金される方式です。
もし、複数の証券会社で、同じ銘柄を保有している場合は、株式数に応じて、それぞれの口座に振り込まれます。
あなたが、NISA口座で配当金を非課税するためには、この方式を選ぶ必要があります。
「配当金領収書方式」
自宅に届く「配当金領収書」を、郵便局や銀行で現金に引き換える方式です。
配当金を現金で得られるので、実感がわくという方も多いですが、受け取りに行く暇がかかったり、引き換えを忘れる方も多いようです。
「個別銘柄指定方式」
これは、銘柄ごとに配当金を振り込んでもらう口座を、指定するという方式になります。
「登録配当金受領口座方式」
保管振替機構の残高に応じた配当金が、金融機関の口座に入金される方式です。
複数の証券会社の口座を持っていても、1つの金融機関の口座に、すべての配当金が振り込まれます。
今とは別の受け取り方法があったのか、と気づく方も多いかと思います。
自分が受け取りやすい方法で、配当金を受け取ることで、受け取りを忘れるということもありませんので、再度確認してみることをお勧めします。
高配当金銘柄を選ぶポイント
受け取る配当金は、高ければ高いほどいいと考えると思います。
配当金が高い銘柄は、株式情報サイトから簡単に探すことができます。
ただ、注意しないといけないのは、配当額は変動するということです。
配当の利回りは、「1株当たりの配当/株価」で計算されます。
株価の変動が大きい銘柄は、配当利回りの変動も大きいと言えます。
株式情報サイトから、ランキング上位だからという理由で選ぶと、とても危険だということです。
株価の変動が比較的少ない大型株、長期間安定した配当が続いている銘柄を選ぶ、こういったポイントをチェックする必要があります。
まとめ
株式投資で利益を得るためには、株の売却だけではなく、保有し続けるだけで受け取ることができる、配当金にも注目しましょう。
私たちの投資戦略として、長期的な視点で行うことが、何よりのリスク回避です。
長期的な視点では、この配当金を視野に入れることは、とても大切です。
ライター馬込 八寛
生命保険、損害保険業界を約15年経験した後、お客様にとって最適な金融商品を提供するため、IFA(独立系金融アドバイザー)へ転身。「資産を1円でも多く増やすためのアイデア」を一人でも多くの人へ伝えるために、日々奔走。来年から始まる高校での授業「投資教育」にて教壇に立つことを目指している。
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