最低限知っておくべき3つのポイントからわかる、株式投資の始め方

最低限知っておくべき3つのポイントからわかる、株式投資の始め方金融・投資

1ドル150円間近になり、為替の動向が気になっている今、投資家たちの動向が、ニュースなどで報道されています。

物価の上昇に輪をかけるように、この円安騒動が私たちの生活に影響を与えていますが、一方で、自分たちの資産を守るために、資産運用を始める人も多いようです。

投資というと、いろいろな種類がありますが、株式投資について、その始め方を解説しようと思います。

この投資ブームに乗っかり、あまり必要な勉強もせずに、スタートすると、損をする人が増えることが懸念されます。

資産運用はそう簡単ではありません。

最低限準備しておくべきことを把握して、スタートすることをお勧めします。

株式投資とは?

株式投資とは、会社のビジネスのためにお金を出すことです。

株式投資で購入できるのは、上場している企業のみで、日本には約4000社の上場企業があります。

株式を購入するということは、会社の株主になるということになります。

つまりは、会社の所有者の一人となり、利益の一部分を配当金として受け取ったり、株主総会で投票する権利を、得ることができます。

株式投資によって、得ることができる利益は3つあります。

1つは、その会社の株を売却した時に得られる、売却益「キャピタルゲイン」です。

例えば、1株700円の株を100株買った場合、購入額70,000円になります。

株価が倍の1400円になったタイミングで、売却すると売却価格は140,000円です。

購入額との差額70,000円が売却益となります。

この株価の動きは、誰にもわからないことでもあるため、株価が購入時より低くなることもあります。

もう1つは、配当金です。

配当金とは、購入した会社の利益の一部分を、株主に分配するお金で、「インカムゲイン」ともいいます。

配当金の金額は、会社の利益や、設定している還元率により様々です。

会社の業績が悪化した場合には、配当金が出ないケースもあることを、知っておくべきでしょう。

3つ目は、株主優待です。

これは会社が、株主に対して自社の商品やサービス、商品券、優待券を提供することです。

株主優待制度を取り入れていない会社もあり、また、株主すべてが、株主優待を受けることができるわけではありません。

権利確定日に、株主優待を受けるための、必要株式数を保有しておく必要があります。

株式投資を始める前の注意点

書店やSNSでよく見かけるのが、

「株で〇億円稼いだ!」
「隙間時間に株式投資」
「主婦でもできた、株で1億円」

などと書かれた、キャッチ―な広告ですが、こういうことで、株式投資に飛びつくと、そのほとんどが損をします。

株式投資をする前に、注意すべきことを知っておくことは、損をしないためにもとても大切です。

最低限3つの注意点をご紹介します。

まず、株式投資にはリスクがあるということを、知っておく必要があります。

株の売買は、需要と供給で成り立っていますので、株で利益を受け取る人がいる一方、損をしている人がいるということです。

株式投資の基本は、「安く買って、高く売る」だと言われますが、会社の利益が右肩上がりだからと言って、それがそのまま、株価に反映されるというわけではありません。

利益は上がっているのに、株価が下がるということもあり得るのが、株式投資の世界です。

一般的に、株価を決める要因は、

「経済的な要因」
「社会的な要因」
「株式市場の要因」
「会社個別の要因」

があるといわれますが、この4つの要因を完全に予測することは、ほとんど不可能です。

そのため、株式投資には株価が下がるというリスクがあることを、大前提として知っておく必要があります。

2つ目は、株式投資をする際には、購入時と売却時に手数料がかかるということです。

売り買いを繰り返すと、そのたびに手数料がたくさんかかります。

会社の成長に期待して、株式投資するわけですが、その売り買いの回数が多すぎると、その分手数料がかかるため、頻繁な売り買いは注意が必要です。

3つ目は、先物や信用取引はしないということです。

先物取引や信用取引では、購入金額にレバレッジをかけて投資する手法で、利益を得るときには、一般的な株式投資よりも大きな利益を得られます。

しかし、マイナスが生じたときには、実際のマイナスよりも大きくなるため、最悪の場合には破産につながることもあり得ます。

自分自身で、よく理解できないことには、手を出さないようにすべきでしょう。

投資する株の選び方

それでは、どの会社の株を買うといいのでしょうか。

これは、はっきりいうと正解はありません。

その会社の成長を予測できる人はいませんし、株式投資の世界には、

「絶対」

はあり得ないからです。

そんな中、どの会社の株を買うか選択することは、難しいかもしれませんが、選択の基準となる指標をご紹介します。

それは、配当利回りです。

株式投資をする方のほとんどが、この配当利回りを見て、購入を決めているのではと思います。

なぜなら、その株を長期で持つことで、その間ずっと受けられる権利だからです。

ただ、配当の利回りが高い会社を選択するためには、会社の将来性や成長性などを、チェックする必要があります。

株式投資は、何より長く株を持ち続けることが大切です。

それに伴って、長く配当金を受け取れることができるよう、必ずチェックして決めるべきでしょう。

まとめ

株式投資を始める前には、必ず勉強することが必要です。

いくら投資ブームだからと言って、それに乗っかって始めると、損をする可能性が大きいです。

今回お伝えした、最低限知っておくべきことは、いくつかありましたが、何よりお伝えしたいことは、損するリスクが大きいので、

「勉強してからスタートしましょう」

ということです。

ぜひとも、これを機に資産運用について、学ぶ機会を作ってもらえると嬉しいです。

ライター馬込 八寛

生命保険、損害保険業界を約15年経験した後、お客様にとって最適な金融商品を提供するため、IFA(独立系金融アドバイザー)へ転身。「資産を1円でも多く増やすためのアイデア」を一人でも多くの人へ伝えるために、日々奔走。来年から始まる高校での授業「投資教育」にて教壇に立つことを目指している。

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