お金を増やすために、私たちができる方法は、大きく分けて2つあります。
それは、自分自身で働くこと。
もう1つは、お金に働いてもらうこと。
いずれにしても、大きなお金を手にするには、それなりの時間がかかりますが、人生100年時代、この両方を同時に行わないと、将来のお金の不安を解消できないという問題も、起こっているように思います。
ただ、毎日忙しい日常にある私たちが、この2つをうまくやることは可能なのでしょうか?
日々忙しい人へ、両立するためのコツをお伝えしていきます。
仕事と投資の優先順位
お金を増やす方法は、大きく分けて2つあります。
1つは、自分で働くこと、もう1つは、お金に働いてもらうことです。
このどちらも、それなりの成果、お金を手に入れるには、それ相当の時間がかかります。
仕事で信頼を勝ち取るためには、専門知識の習得や、現場での経験が必要ですし、投資で失敗しないためには、経済を理解する見識、投資するための原資も必要です。
ですので、これを2つ同時に、上手にやるということはとても難しいことです。
むしろ、優先順位をつけるとしたら、本業のお仕事でしょう。
その理由は収益率からみても、一目瞭然ですが、投資でお金を増やすといっても、収益率10%ほどでしょう。
お仕事をして手に入れることができる収益は、拘束された時間に比例こそするものの、持ち出したお金はゼロですので、大きなリターンを得ることができます。
また、投資元本を作るためにも、お仕事をするということは、投資よりも優先されるべきでしょう。
投資はあくまでも、余裕資金を使って行うものですので、自分の仕事をしっかりと行い、そこで得た投資元本を、投資に回していく、というサイクルが好ましいでしょう。
自分の仕事を妨げるような投資であれば、
本末転倒です。
自分の仕事である程度、余裕のある生活を維持できるようになったら、あまり時間をかけずに、そして仕事の邪魔にならないような、お金の増やし方を考えていくといいでしょう。
投資できる3つの資産
いくら忙しいからといって、資産運用も闇雲にやったり、人に任せてばかりですと、逆に不安になることも多くなります。
最低限の知識は、知っておく必要があります。
資産運用しているつもりが、全く増えていないということも、こういうことを怠った結果とも言えます。
まず、投資する資産は主に2つあることを、知っておきましょう。
1つは債券です。
債券は、国や地方公共団体・企業などが、資金を集めるために発行する、有価証券を言います。
債券の特徴として、市場の金利が高い時には、その価格が下がり、金利が低い局面では、価格が上がるといった値動きをします。
金融商品のなかでは、比較的リスクが低いと言われますが、その理由は、満期まで保有することで、投資した資金が返還されるからです。
保有中に得られる利息も決まっているため、計画的な資産運用がしやすいといえます。
気をつけるべきリスクは、信用リスクと金利変動リスクでしょう。
債券の発行元が、経営難に陥った場合など、償還金や利息を、受け取れなくなる可能性があります。
発行元の国や企業が、健全であるかどうかを判断する必要があります。
金利の変動については、債券を満期まで保有する場合は、金利変動のリスクはありません。
満期前に売却する場合に、その時の時価で換金することになります。
購入時よりも、市場の金利が上がっている場合には、購入価格よりも安い値段で、売却する可能性があることを、覚えておきましょう。
もう1つの資産は株式です。
株式は、企業が資金調達のために発行する、有価証券のことを言います。
株式を購入することで、企業に出資をし、その企業が成長することで、株価の値上がり益や配当金、株主優待などを獲得できるという仕組みです。
株式は、債券と比べて値動きが大きい金融商品です。
ですので、企業の業績によっては、大きな値上がり益を狙うことも可能ですが、一時的な値下がりにより、損失を被る可能性もあります。
会社の信用リスクは、投資した企業の業績が悪化したり、最悪の場合、倒産するリスクですが、これは決算書であったり、企業の財務状況を確認しても、正直分からないこともあります。
最近では、内部告発により企業の不正が発覚したり、それにより、業績不振になる企業もあるからです。
ただ、それでもリスクを抑えることが大切ですので、長期で保有したり、1つの企業にだけ投資せず、複数の企業に分散したりと、リスクの分散も必要だといえます。
両立するための投資のコツ
忙しくて、投資の勉強のための時間が取れない人へ、とっておきの投資方法をお伝えします。
それは、長期投資と分散投資を組み合わせた、投資の方法です。
長期投資の対象にあるのは短期投資ですが、この短期投資で、利益を上げていくのは、簡単ではありません。
なぜなら、値上がり益のみを追求するこの短期投資は、常に市場の状況や、値動きを気にしておく必要もありますし、なにより、株価の動きを読むことは不可能に近いからです。
長期投資であれば、値上がり益はもちろん、分配金や配当金といった収益の積み上げでも、資産を増やせるからです。
また、長期投資であれば、定期的に起こる金融ショックがあっても、継続することで、値上がりを待つことが可能です。
もちろん、日々の値動きをチェックする必要もありません。
長期投資と合わせて、分散投資が必要ですが、これを可能にするのが、投資信託を活用した投資になります。
投資信託は、多くの投資家から資金を集め、運用会社が運用し、利益を投資家に還元するという金融商品です。
根本的には、株式投資ですが、資産を株式や債券に分散も可能ですし、対象となる国も、国内や国外と分散することが可能です。
投資信託という商品を使って、長期的に運用を続けていくこと、この方法が、忙しい人にも簡単にできる、投資の方法であるといえます。
まとめ
忙しくて投資に割く時間がない人でも、長期投資、分散投資を取り入れた投資であれば、リスクを抑えながら、比較的安定的な資産運用が可能です。
日本においては、NISAやiDeCoといった税制優遇もあり、この非課税制度を活用して、物価上昇に負けない資産づくりを目指せます。
ぜひ、こういったポイントを押さえて、投資をスタートしてみてはいかがでしょうか?
ライター馬込 八寛
生命保険、損害保険業界を約15年経験した後、お客様にとって最適な金融商品を提供するため、IFA(独立系金融アドバイザー)へ転身。「資産を1円でも多く増やすためのアイデア」を一人でも多くの人へ伝えるために、日々奔走。来年から始まる高校での授業「投資教育」にて教壇に立つことを目指している。
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