自己投資を惜しまないサラリーマン必読。得するマイクロ法人の利用法

自己投資を惜しまないサラリーマン必読。得するマイクロ法人の利用法金融・投資

2020年9月の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の改定では、労働時間の管理や、健康管理についてのルールが明確化されました。

これによって、より副業の規則等が整い出したといえます。

その後、新型コロナウイルス感染症の影響で、在宅ワークも増え、副業を始める方も多くなったのではないでしょうか。

働く日本人の多くはサラリーマンですが、サラリーマンが副業するにあたって、税金の問題は避けては通れません。

近年、「マイクロ法人」名前を聞くようになり、サラリーマンにもできる節税の方法として、注目が集まっています。

この「マイクロ法人」とは、どういうものか、一緒に勉強していきましょう。

マイクロ法人とは

マイクロ法人とは、別名、プライベートカンパニーとも言われますが、事業の拡大を目的とせず、意図的に、小規模での運用をすることが多い組織形態をいいます。

ほとんどの場合は、個人で仕事をしている方が、一人で事業を行う場合が多いでしょう。

このマイクロ法人ですが、最近、サラリーマンが活用するケースが、増えているようです。

それは、サラリーマンの副業が増えてきていることが、最大の理由です。

サラリーマンの副業には、他社でのアルバイト、スキルを活かした業務委託、不動産投資や株式投資、動画配信による広告収入など、様々なパターンがあります。

副業をしているサラリーマンが、法人設立を考える理由はいろいろとありますが、そのほとんどが、税金の負担を軽減するという目的のようです。

個人事業主と法人では、負担する税額が変わるため、ある程度の収益が出始めると、会社設立をすることが一般的です。

マイクロ法人のメリット・デメリット

サラリーマンの副業で、マイクロ法人を作るメリットは、主に2つあります。

1つ目は、所得税の節税です。

副業を、個人事業主として行う場合と、法人として行う場合、国に支払う所得税において、その税率が異なります。

所得額が大きいほどそのメリットは大きく、例えば、個人事業主の場合、所得税が330万円から税率20%に対し、法人税は800万円以下が税率19%です。

もう1つは、経費にできる範囲が広がる点です。

例えば、個人事業主だとジム代などの福利厚生費や、健康診断の費用を経費にできませんが、法人であれば経費にできます。

法人から支払う役員報酬も、経費として考えることができます。

この役員報酬は、給与所得と同じく所得控除の対象になるため、額面すべてが課税対象にはなりません。

もちろん、デメリットもあります。

それは、法人の設立と維持に手間がかかることです。

会社設立のためには、必要書類の作成、そして法務局への届け出が必要です。

その後も、年金事務所や税務署への届け出も必要です。

法人を設立する費用として、合同会社で6万円から15万円ほど、株式会社で20万円から30万円ほどかかります。

その後の維持費としては、住民税の均等割りで約7万円ほど必要になります。

また、年に一度確定申告が必要になってきます。

これらの手間と費用を、副業から得る収入と照らし合わせて、法人化するかどうか決めると思いますが、収入が増えれば増えるほど、それらの手間を税理士等に任せることもできます。

サラリーマンがマイクロ法人を作る方法

では最後に、このマイクロ法人をどうやって作るのかについて、解説していきましょう。

会社を設立する方法は、司法書士に依頼する方法と、自分で設立する方法があります。

費用は、司法書士に依頼すると、約10万円ほどの手数料がかかります。

設立までの流れは以下のようになります。

事業内容、登記内容などの基本事項の決定法人用の印鑑作成定款の作成定款の認証資本金の払い込み登記申請各所へ届け出、これらのことを自分でするとなると、時間と手間もかかります。

料金もかかるかもしれませんが、専門家に頼んだ方が無難かもしれません。

まとめ

副業を行うサラリーマンも増え、マイクロ法人を作る人も、今後増えてくるかもしれません。

ただ、注意しないといけないのは、あまり売り上げが大きくならないうちに、法人化してしまうことです。

法人を維持するには、それなりに経費も掛かりますので、事業の進展具体を見ながら、設立するかの判断をした方がいいでしょう。

ライター馬込 八寛

生命保険、損害保険業界を約15年経験した後、お客様にとって最適な金融商品を提供するため、IFA(独立系金融アドバイザー)へ転身。「資産を1円でも多く増やすためのアイデア」を一人でも多くの人へ伝えるために、日々奔走。来年から始まる高校での授業「投資教育」にて教壇に立つことを目指している。

コメント