S&P500を自分の投資に活かすために大切な、2つのポイント

S&P500を自分の投資に活かすために大切な、2つのポイント金融・投資

この円安が私たちの生活に、どのような影響を与えているのか、その一つに、私たち日本人が、自分の資産について向き合うようになってきたという点があります。

いわゆる、資産運用を考える人が増えているということです。

ニュースでも、外貨を購入したり、株式投資を始めたりと、具体的な商品名など、情報が飛び交っています。

そんな中、「S&P500」という言葉が、様々なところで情報発信されていますが、ご存じでしょうか?

意外と知られていないことも多くあり、「S&P500」という言葉を正しく知ることで、投資について学べることも多くあります。

S&P500とは?

ずばりS&P500は、アメリカ株式市場の株価の指標を言います。

ニューヨーク証券取引所や、NASDAQに上場している代表的な500社の、時価総額をもとに算出されています。

そのほかアメリカの株価指数としては、ダウ平均株価などがありますが、S&P500は、アメリカ株式市場の時価総額の、約80%をカバーしています。

ですので、アメリカの市場動向を把握するうえで、とても重要な指標といえます。

日本に置き換えると、日経225(日経平均株価)や、TOPIX(東証株価指数)などです。

どうしてこのS&P500が、様々なところで注目されているのかというと、多くのアメリカ企業が、世界規模でビジネスをしていること、そして、アメリカ経済が、近年調子がいいことがあげられます。

株価指数が市場の動きを表しますので、S&P500に投資するということは、アメリカの経済に投資をするということと、ほぼ同じ意味になります。

このS&P500が注目される理由を、もう少し詳しく解説していきましょう。

S&P500のこれまでの価格動向

S&P500に投資するということは、アメリカの経済に投資することと同じ、とお伝えしましたが、過去のアメリカ経済の動きと、S&P500がどう関連しているのかを、見ていきたいと思います。

今では約4000あるS&P500の指数ですが、それが急激に成長したのは2008年ごろから。

その成長をお伝えするうえで、アメリカに起きたいくつかの、大きな株価変動の出来事を知っておくといいです。

近年の新型コロナウイルスによるパンデミックも含め、4つの出来事がありました。

それは、1995年からのITバブル、2008年のリーマンショック、2010年からのチャイナショック、そして、新型コロナウイルスによるパンデミックです。

1つ目のITバブルは、1995年~2002年。

この時期のアメリカの低金利が、IT企業の成長を後押しし、1990年代後半から、IT関連企業が急成長しました。

そういったIT関連行への投資が、株価を急上昇させ、S&P500の指数も1500を記録しました。

しかし、2000年代初頭、アメリカの金利が上昇すると、資金調達が難しくなったIT企業も、経営に行き詰まるようになり、株価が一気に暴落してしまいます。

この一連の動きがITバブルと呼ばれ、S&P500の指数も、バブル時の半分近くまで落ち込んでしまいました。

このITバブルの後、アメリカの政策金利は、約2%くらいまで引き下げられましたが、それから徐々に、景気を取り戻しました。

それから訪れたのが、2008年のリーマンショックです。

リーマンブラザーズ社の倒産を機に、世界中の金融市場が大混乱に陥りました。

この時期のS&P500は、1500から700前後まで暴落しました。

ここあたりまでは、S&P500の指数は1500あたりを頭に、行ったり来たりでしたが、リーマンショック後、思い切った低金利政策などで、2013年には1500を超え、株価の上昇が続きました。

その後、成長が著しい中国で、株価の大暴落が発生し、アメリカの市場でも、その影響を少なからず受けました。

上昇していた株価もストップしてしまい、S&P500も、2000前後のとどまってしまいました。

しかしその後は、アメリカの経済も景気が良くなり、新型コロナウイルスによる、パンデミックが起きるまでには、S&P500は5000近くまで成長しました。

S&P500の現在と今後の見通し

新型コロナウイルスによる、パンデミックによって、S&P500の指数も、一気に3000台まで落ちましたが、2021年には4800まで達しました。

今現在は、ロシアによるウクライナ侵攻や、FRBによる利上げなどの影響もあり、2022年10月現在で、3600台となっています。

今後のS&P500の動きに、注目が集まるところでしょうが、株価の動きは誰にも予測できません。

ただ、アメリカは今インフレが著しく、そのインフレを抑制しない限り、アメリカは金利引き下げには転じません。

そのために、今は金利を上げながらインフレが収まるのを、待っている状況といえますが、それがいつになるのかはわかりません。

また、ロシアによるウクライナ侵攻が、世界中に影響を与えている点も、考えておく必要があります。

エネルギーの供給のバランスが壊れたり、肥料や小麦価格の高騰など、世界経済に悪い影響が出ていることも事実です。

また、戦争や紛争というリスクが、ウクライナ以外の地域に拡大したり、ウクライナでの戦争が激化するとなれば、世界経済、もちろんアメリカ経済にも、悪い影響が出るでしょう。

そういった世界の出来事も、いつ、何が起きる変わらないため、注目してみておく必要があります。

まとめ

このS&P500の動向を考えることは、アメリカ経済を知ることができるのはもちろん、アメリカに影響する、世界の状況も知ることができます。

このS&P500に投資すべきかどうかは、別としても、投資をするための情報を得るために、参考になる指標です。

より詳しい内容や、別の視点でS&P500を見ることもおススメです。

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