日本は、アメリカに次いで二番目の保険大国です。
それだけ、保険に加入する人も、払う保険料も多いということになりますが、最近では、保険に加入しないという人や、割安な保険だけで十分という人も増えてきました。
インターネットにある情報もさまざまで、自分にとって何がいいのか、調べれば調べるほどわからなくなって、結局のところ加入しない、という人も多いのではないでしょうか?
保険は、私たちが生きるために、必要かもしれませんが、どういう風に選ぶのか、何を選ぶのか、誰に相談した方がいいのかは、とても大切です。
100年時代を生きる私たちにとって、正しい保険の考え方は何か、一緒に考えていきましょう。
保険は本当に不要か?
長く保険に携わる仕事をしていますが、日本人は本当に裕福だなとつくづく感じます。
それは、ほとんどの家庭で、何かしらの保険に加入しているからです。
その理由は様々で、親から引き継いだからそのまま加入している、身内で大病をして保険でたくさんのお金が出たから、社会人になったから加入した、もし入院したら治療費を払えないから、などですが、本当に生活もままならないのであれば、使うかわからない保険に対して、保険料を支払う余裕はないはずです。
実際に、発展途上の国々では、保険の加入率は低いため、今後の保険市場が大きく伸びる可能性があると、注目されているようです。
要は、保険に加入するにあたって、
「本当に必要か?」
という検証をしないまま、なんとなく加入している人が多いのではないか?ということです。
保険に加入する人は、情弱な人ともいわれますが、感情のまま加入するのではなく、正しくその必要性を確認してから加入しないと、これからの100年時代を力強く生き抜くことができないのではと、不安になってしまいます。
保険を考える際のポイントを再度確認し、これからの保険加入の方法を考えていきましょう。
保険を考えるときに忘れがちなこと
まず、保険を考えるときに、私たちが見通しがちなことは、保険以外の金融商品を知らずに決めてしまうということです。
私たちが購入できる金融商品は、実に様々なものがあります。
預金、保険、債券、投資信託、株式などが代表的ですが、最近では、仮想通貨など多様化しています。
このようにたくさんの金融商品がある中で、保険には、他の金融商品にはできない機能が2つあります。
1つは、決まったお金を残せるという機能です。
保険は、一回でも保険料を支払えば、決まった保険金、給付金が支払われます。
このようなことは、保険でしかできません。
もう1つは、死亡保険については、「受取人固有の財産」にすることができるということです。
具体的に言うと、
「遺産分割協議の対象から外せる」
「法定相続人以外にも残せる」
「遺留分を減らす効果がある」
「相続放棄をしても受け取れる」
ということが可能になります。
私たちが保険加入を考えるときに、この、保険にしかできないことを知っておくこと、そして、保険以外でも有利な金融商品がないか、知っておくことはとても大切です。
まず、お金を貯める、増やす、残すという、金融商品でできる機能を、保険という金融商品だけで網羅しようとすることが、大きな間違いです。
保険の仕組みや、保険の基礎知識を身につける前に、金融商品全般の特徴やできることを、知っておくことがとても大切です。
これからの保険加入について
これからわしたち日本人は、人生100年時代を生き抜くために、変わっていくライフスタイルに、順応していく必要があります。
定年は60歳でしたが、65歳70歳へと延びる可能性もありますし、終身雇用も崩壊し、キャリアアップのための転職や、副業制度を使った働き方の変革も必要です。
長生きするためには、どうしてもお金が必要ですので、国の年金にすべてを頼らない、お金の作り方がとても重要になってくることは、間違いありません。
そいういうなかで、私たちがこれまでたくさんのお金を投じてきた保険も、より効果的なものに変えていかねばなりません。
先ほどお伝えした、保険にしかできないことを抑えつつ、他の金融商品も合わせた形で、私たちの資産を形成していく必要があります。
私が保険の相談を多くの方から受ける中で、まずお伝えすることは、将来のためにお金を貯めたり、
増やしたりすることを保険でやることのリスクです。
確かに、約30年、40年前の高金利の時には、保険という金融商品でも、まだ資産形成は可能でした。
しかし、現在の日本、これらの日本において、過去のような高金利は、保険という金融商品には期待はできません。
自分のお金をいつ、どう使っていくのか、将来のライフプランを見つめ直すことも含めて、これまでの常識にとらわれないように、考えていくことをお勧めします。
まとめ
人生100年時代。
このことを前向きにとらえて、自分でも謳歌するため準備をしていくのか、それとも、国の保障に頼って、何も準備しないまま生きていくのか、あなたはどちらを選択しますか?
生きるためにお金はとても大切です。
そのために、自分が使う金融商品の勉強は必須です。
ぜひとも、この機会に自分の人生を見つめなおしてみましょう。
ライター馬込 八寛
生命保険、損害保険業界を約15年経験した後、お客様にとって最適な金融商品を提供するため、IFA(独立系金融アドバイザー)へ転身。「資産を1円でも多く増やすためのアイデア」を一人でも多くの人へ伝えるために、日々奔走。来年から始まる高校での授業「投資教育」にて教壇に立つことを目指している。
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