円安が進むにつれ、物価上昇が進むにつれ、何か対策はできないかと、考える人も増えていることでしょう。
日々忙しくしているサラリーマンにおいては、投資をスタートする人も少なくありません。
しかし、とにかく忙しいサラリーマンにとって、投資をするにも、大切なお金である以上、できることであれば、失敗したくないというのが正直なところでしょう。
今日は、忙しいサラリーマンにぴったりの、投資手法とその注意点について、解説していきましょう。
忙しいサラリーマンにオススメの投資手法とは?
日本の平均給与が右肩下がりという現実を、皆さんご存じでしょうか?
1992年が、歴代最高のピークで465.3万円ですが、1989年末ごろからの株価下落の影響によって、1991年のバブル崩壊が起こって以降、減少傾向をたどっています。
今後、大幅な賃金上昇はあまり期待できないということは、私たちも生活していて、きっと感じているのではないでしょうか?
このような状態では、企業も退職後の生活を支えるような、十分な退職金を払うことも難しいでしょう。
そうなると、自分自身で、老後に向けた資金計画を考える必要があります。
ただ、日々忙しいサラリーマンとって、いちから投資の勉強する時間は、そうないかと思います。
そういう日々忙しいサラリーマンにとって、おススメ投資手法を2つご案内します。
それは、投資信託を使った、「長期投資」「積立投資」です。
まず、サラリーマンにオススメなのは、株式投資だといえます。
株式投資?と思われた方もいるかもしれませんが、「長期」「積立」することが、サラリーマンにぴったりの、投資手法となる理由をお伝えしていきます。
一つ目の手法である分散ですが、複数の会社や業種、国に、分散することが重要となります。
これを可能にするために、投資信託という商品を使います。
この投資信託は、投資家から集めた資金を、プロがまとめて、運用方針に沿った方法で運用し、その成果を投資家に返してくれる商品です。
一番のメリットが、1つの銘柄を購入するだけで、国内外の会社に分散投資できることです。
これによって、株式投資の価格の変動を、そう大きく影響受けることなく、投資することができます。
株式投資のデメリットを、上手にカバーできる手法だといえます。
投資信託の商品の中には、成長資産ではない債券が、入っている場合もあります。
債券は、その価格が変動することはそうないため、できるだけ入っていない銘柄を、選ぶべきでしょう。
もう1つの手法は、長期投資です。
長期投資とは、短期機関で株式の売買を繰り返すのではなく、長期にわたって金融商品を持ち続ける手法です。
長期的な利益を狙う投資ですので、株式の日々の価格の変動は、あまり気にする必要はありません。
こちらも、株式投資のデメリットを、上手にカバーできる手法だといえます。
サラリーマンに不向きな投資手法
サラリーマンにぴったりの投資手法では、株式投資のデメリットを、メリットに変える手法をお勧めしました。
そこでも少しお伝えしましたが、逆に、サラリーマンには不向きな手法を、1つお伝えします。
それは、株式投資の短期売買です。
投資というと、株価が下がってるときに買い、株価が上がったときに売る、という手法を考えがちです。
それは、株式投資のイメージであって、株式投資の一部分しか理解できていない場合です。
価格の上がり下がりによって、お金を増やそうとすることを、投機といいますが、私たちが投資に持っているイメージの多くは、投機の場合が多いです。
この投機を、忙しいサラリーマンがしてしまうと、失敗してしまう可能性が大きいです。
この短期売買は、平日の日中に、株価等の相場を見ることが求められます。
日中仕事をしていて、相場の変動を見ることは、サラリーマンには不向きであるといえます。
例え、一度当たって利益を得たとしても、長く続けることは難しいでしょう。
それが原因で、本業の仕事に支障が出てしまうと、本末転倒ですので、辞めておいた方がいいといえます。
サラリーマンが陥りやすい失敗例
最後に、サラリーマンが投資を行うにあたって、陥りやすい失敗例を2つご紹介します。
これは、サラリーマンに限らず、主婦でも、自営業者の人でも、投資をする人には当てはまることでもあるので、チェックしてみましょう。
1番してはいけないことは、生活費を割いて投資資金に充てることです。
老後の生活費の備えとして、投資は必要ですが、何より大切なのは自分の仕事を一生懸命して、その収入を増やすことです。
そして、普段の生活にゆとりを持たせることです。
生活費を割いて投資を行い、生活資金が足りないという状態であれば、必ず生活に支障をきたします。
日々の生活費はもちろん、しばらく使う予定がないお金で、投資を行うことをお勧めします。
想定外の事態で、急にお金が必要なこともありますので、長期的な視点で考え、あくまでも余裕資金でやっていきましょう。
もう1つは、投資の目的なよくわからないまま、始めてしまうことです。
「友人も投資しているから」
「SNSで広告がよく上がるから」
こういう理由で、投資を始めることはやめたほうがいいでしょう。
何事も、目的があってこその手段、手法です。
目的がわからないまま投資をスタートすると、自分に合った投資商品も選べません。
そうなると、自分が買った商品が値下がりした際、怖くなって売却してしまう、という事態にもなりかねません。
投資をする目的を明確にし、それに合った手法であるかどうかを、よく理解、そして学んだうえで、投資を始めることをお勧めします。
まとめ
サラリーマンが投資を始めていくことは、自分自身の将来のためにはとても大切で、これからの日本人の働き方を考えると、投資は必須になってくると思います。
投資は、将来の資産形成をしながら、世の中のお金の動きや、企業経営などの知識が学べます。
自分自身の仕事に役立つことも、きっと多いと思いますので、資産形成とご自身の学びのために、少額からでも、まずはスタートしてみてはいかがでしょうか?
ライター馬込 八寛
生命保険、損害保険業界を約15年経験した後、お客様にとって最適な金融商品を提供するため、IFA(独立系金融アドバイザー)へ転身。「資産を1円でも多く増やすためのアイデア」を一人でも多くの人へ伝えるために、日々奔走。来年から始まる高校での授業「投資教育」にて教壇に立つことを目指している。
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