「会社にとらわれない自分らしい働き方をしたい」
サラリーマンとして働く人であれば、このような発想は、とても興味がありますよね。
「FIRE」という言葉が最近注目されています。
まさに、サラリーマンなどの定職から早期リタイアを行い、自分のペースで働きながら、余暇も満喫していく働き方のことを言います。
定年を迎える年齢も60歳から65歳に定着し、70歳まで働き続けることも、一般的となっていくでしょう。
このFIREは、単にお金を貯めて、早期リタイアをするための方法論でなく、自分の生き方を見つめる方法論でもあります。
今現在、FIREに興味がない方にも、ぜひ知ってほしい内容です。
FIREとは?経済的な自立を実現し早期リタイアで自分らしい人生を!
まず、FIREをご存じない方のために、概要をお伝えいたしましょう。
FIREは、
Financial「財政上の」
Independence「自立」
Retire「引退する」
Early「早く」
の頭文字をとって、
「経済的な自立を実現させて、仕事を早期に退職する生活スタイル」のことを言います。
生活スタイルや働き方の多様化で、趣味やボランティア活動など、仕事以外を中心にしたスタイルがあってもいいですし、仕事をするにしても時間や場所など、自分で決めるというスタイルがあってもいいでしょう。
このようなスタイルを目指し、欧米を中心に始まったムーブメントですが、日本においても、特に20代30代の間で注目されています。
FIREが注目されている理由
一生のほとんどを1つの会社に捧げるという、終身雇用制度が崩壊しつつある日本において、先日、一冊の本が発売され、注目を集めています。
1992年アメリカで出版された「Your Money or Your Life」(邦題「お金か人生か」)が、全米の若者にムーブメントを起こしました。
初版から30年経った今でも、読み継がれる理由は、私たちが生きるためには必要な、「お金とのかかわり方」について書かれているからでしょう。
後で解説しますが、この本を読むことで、お金を稼ぐために働くだけの人生から、方向転換が可能だと理解することでしょう。
お金のために働く必要がなくなれば、あなたは何をするでしょうか?
もしかすると、このようなことを今まで考えたことなかった、という方も多いでしょう。
しかし、本を読み、実践することで、自分の人生について明確なビジョンを、描くことができるようになり、あなたが持つ夢も、次第に鮮明になっていきます。
このように、私たちが忘れかけていた、もしかすると諦めかけていた、夢や人生の目的を、改めて考えさせてくれることが、注目を集めている大きな理由なのかもしれません。
既にこの本に書かれていることを実践し、完全にFIREできた方も多いようです。
実際に、どのようなステップを実践していくのか、解説していきましょう。
FIRE実現のためのステップ
「Your Money or Your Life」の中には、FIRE実現のために、いくつかのステップが紹介されています。
まずは、お金とのかかわり方について、これまでの自分の認識を改めなければいけません。
モノが溢れている現代において、まさに大量保有、大量消費の生活から、抜け出す必要があります。
これは考え方次第でしょうが、お金の使い方や稼ぎ方に対する意識を高め、そして関心を持つことが大切です。
FIRE達成のためには、支出をベースに考えるとあります。
収入をむやみやたらに上げることや、徹底して節約をするということではなく、自分らしい生活をするために、「どのくらいのお金が毎年必要なのか」把握することが大切です。
本の中では、FIRE達成のためには、年間総支出の25倍の資産が必要だとあります。
この支出をベースに、リタイアに必要な資金を逆算することが、最初の一歩となります。
必要な目標金悪が決まると、次は資産を増やしていく必要があります。
その方法はいくつかありますが、
「本業での給料を増やす」
「副業をする」
「資産運用をする」
本業で収入を上げることは、自分の意思によるものではないため、少しハードルが高いかもしれません。
すぐにでも始めることができて、自分の力量で増やすことができるのは、副業による収入アップでしょう。
今では、ネットによる副業というものも多く存在しますし、それこそ、自分がしたいことを副業にすることも可能です。
FIRE達成に向けて資産運用は、必要不可欠の手段になりますが、運用をするためのお金を貯めるまでには、少々時間がかかるかもしれません。
最終的に、資産を運用しながら生活費を生み出していくのが、この本に書かれていることですが、ここで必要となってくるのが「4%ルール」という考え方です。
この4%というのは、投資の元本に対して、リスクを抑えながら、極めて安定的に得られるリターンだとされています。
例えば、年間生活費が240万円で、25倍の6,000万円を必要資産と考えると、6,000万円に対して4%の運用益が発生した場合、毎年240万円の収入を獲得できます。
この、資産運用によって発生したお金をもとに、暮らし続けること、これがFIRE達成後の生き方になります。
まとめ
世の中を見渡せば、自分らしい生き方を満喫している人は大勢います。
決して大きなお金を持っているわけではないですが、それでも生き生きと、パワフルに楽しんでいる姿を見ると、自分の生き方に対して、きちんとした考えがあるのだと理解できます。
FIREの考え方は、ただ単にお金を貯めて運用しましょうというものではなく、冒頭お伝えした通り、自分の生き方を見つめなおす手段として、大いに役立つことでしょう。
※当記事は情報の提供を目的としており、投資などの行動を誘導する目的で公開しておりません。また、当記事の記載内容に関するご質問には、一切お答え致しかねますので、ご了承お願い致します。
ライター馬込 八寛
生命保険、損害保険業界を約15年経験した後、お客様にとって最適な金融商品を提供するため、IFA(独立系金融アドバイザー)へ転身。「資産を1円でも多く増やすためのアイデア」を一人でも多くの人へ伝えるために、日々奔走。来年から始まる高校での授業「投資教育」にて教壇に立つことを目指している。
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