FIREは本当に実現可能か?達成者の共通点からわかる2つのポイント

FIREは本当に実現可能か?達成者の共通点からわかる2つのポイント働き方

先日、「FIRE」ムーブメントの火付け役ともなった、書籍「Your Money or Your Life」が、日本にて発売され、さっそく20代から30代へ、広がりを見せつつあります。

経済的に自立し、早期リタイアをするという考え方は、それを目指す、目指さないにかかわらず、働き方や大切な人とのかかわり方について、今一度向き合える良いきっかけになりそうです。

また、未だに世界中で猛威をふるっている、新型コロナウイルス感染症の影響により、私たちの生活は一変しました。

働くこととは何か?
お金とは何か?
人生とは何か?

日々の生活は忙しく、そして大変なことも多いかもしれませんが、人生100年時代を生き抜くためにも、考えたいテーマになるでしょう。

FIRE実践者の共通点

「FIRE」
経済的独立を達成し、早期退職する方法を調べていくと、日本においても、達成者、実践者がいることが分かります。

最初のムーブメントとなったアメリカにおいては、数々のFIRE達成者がいるようです。

これから自分もFIRE達成に向けて、頑張っていくぞと意気込んでいる方に向けて、すでにFIRE達成している方の共通点を、解説していきたいと思います。

人生観

ただ単に、仕事を辞めて自由な時間を手に入れたい、という動機でFIREを目指す人は、あまりいません。

確かに、社会人になり、組織に属して働いた時に、「違和感」を感じ、FIREを目指すというきっかけにはなるでしょう。

しかし、そのような人にはきっと、人生において達成したいこと、やりたいことがあるはずです。

なぜなら、自分が望んだ人生と違ったからこそ、違和感を覚えるからです。

また、自分が人生において成し遂げたいことをするためには、まず、お金の不安を無くす必要がある、と考える人もいるでしょう。

FIREを目指す人、達成した人に共通するのは、きちんとした人生観があるということです。

その目的があるからこそ、その方法論としてFIREがあるという考え方です。

貯蓄と投資

もう1つ、FIRE達成者に共通することは、お金に関する知識や、考え方がしっかりあるということです。

特に、リタイア後には資産運用から得る収益で生活するため、投資に関する知識は必要です。

また、その資産運用するための元金が必要なため、ある程度の資金作りも必須となります。

実践者の中には、収入の8割を貯金に回してお金を貯めた、という人もおり、何が自分にとって必要かどうか、お金を使うに値するのかどうか、きちんと見極める力も必要です。

やみくもに節約するのではなく、自分のお金に対する価値観に沿ってお金を使うため、日々の生活費を節約することについて、ネガティブなイメージを持っている人が、とても少ないようです。

FIRE達成のステップ

先日、日本で発売されたFIREムーブメントの火付け役ともなった、「Your Money or Your Life」を読むことで、FIREが実現可能な再現性のあるものであると実感できるという人は多いようです。

そこに書かれているステップを踏むことで、FIRE達成者のような、人生に対する考え、お金に対する考えも、しっかりと身につくように書かれているようです。

簡単にではありますが、そのステップを紹介していきましょう。

まず確認しておくべきことは、FIREは、億万長者を目指していることではないということ。

資産運用から得られる利益などを収入減とし、その収入で生活費の全部、または一部をまかなうことを目指しています。

ですので、まず必要なことは、「リタイア後の年間の生活費を計算すること」です。

そして、その年間の生活費が、年間の資産運用収益でまかなえるための、資産総額を計算します。

その中で言われるのが、「4%ルール」というものです。

これは、年間の生活費を、投資元本の4%以内に抑えることができれば、資産が目減りすることなく暮らしていけるというルールになります。

1998年にアメリカのトリニティ大学にて公開された、「金融資産に対する取り崩し額と、資産維持機関の関係の調査結果」がベースです。

これは、当時のアメリカの株式市場やインフレ率などをもとに、計算された内容ですので、今現在のものとも比較をする必要はあります。

この4%ルールで考えると、年間支出の25倍の資産を作ることができれば、FIREが実現可能となります。

年間の生活費が250万円の場合、6,250万円がFIRE達成のために必要となり、これを年利回り4%で運用すると250万円の収益が出るという計算になります。

この資産運用のための元本を作ることが、最大の課題となりますが、この課題を達成するために活用したいのが、投資の複利効果です。

複利効果とは、利息が次の利息を生み出し、効率的にお金を増やしていくというものです。

長く取り組むほど、その効果は絶大なものになります。

ちなみに、年利周り5%の運用で、6,250万円を貯めたいのであれば、毎月15万円を20年間つづけることで達成できます。

これは、あくまでも1つの例ではありますが、自分自身のライフプランに応じて、考えるといいでしょう。

まとめ

FIREという言葉を初めて聞き、理想的な生活スタイルだなと思ったら、すぐに貯金や投資の勉強をするのはなく、自分の人生の目的について、改めて考えることをお勧めします。

お金がすべてではありません。

それよりも大切なこと、自分の命というエネルギーを何に費やすか、これこそがFIRE達成者の、本当の目的ではないのでしょうか。

※当記事は情報の提供を目的としており、投資などの行動を誘導する目的で公開しておりません。また、当記事の記載内容に関するご質問には、一切お答え致しかねますので、ご了承お願い致します。

ライター馬込 八寛

生命保険、損害保険業界を約15年経験した後、お客様にとって最適な金融商品を提供するため、IFA(独立系金融アドバイザー)へ転身。「資産を1円でも多く増やすためのアイデア」を一人でも多くの人へ伝えるために、日々奔走。来年から始まる高校での授業「投資教育」にて教壇に立つことを目指している。

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