将来のお金の不安は、きっと多くの方が漠然と持っていると思います。
ただ、その不安を解消するために、実際に行動している人は意外と少ないです。
少し前に、「老後2000万円問題」という言葉が政府から発信され、多くの国民は不安に陥ったと思いますが、そこから貯蓄や資産運用を始めた人は、どれくらいいるでしょうか?
まず、将来のお金の不安を解消するために必要なことは、将来のお金の流れを見える化することです。
一般的に、ライフプランニングと言いますが、この作業をすることは、とても面倒ですが、とても大切です。
まだ、その必要性を感じない人に、将来のお金の不安を解消するために、何から始めればいいのかわからない人に、今回の記事は役に立つでしょう。
イフプランニングとは
始めて行くお化け屋敷は、誰でも怖いものですが、2回目、3回目はそう怖くないという経験をしたことはあるでしょうか?
私たちは、この先どうなるかわからないことには、不安を感じることはよくありますが、この先どうなるかわかったり、おおよそ予測できたりすると、安心できたり、怖くなくなったりすることがあります。
ライフプランニングとは、私たちがこれから生きる人生を計画したり、予測を立てたりすると同時に、その時に必要になるおおよそのお金の流れをあらかじめ把握することです。
ライフプランニングの重要性
ライフプランニングの必要性は、ずっと前から言われていますが、近年特に重要視されているように思います。
それはなぜでしょうか?
その理由の一つとして、ひと昔前の常識が、今では非常識であったりと、私たちの生活、働き方が大きく変わったからだと言えます。
例えば、終身雇用制などの働き方の変化も、その一つだと言えます。
フリーランスで働く人が増えたり、副業をしながら、ダブルワークする人が増えていることは、ひと昔前は考えられませんでした。
将来受け取る年金もそうですし、企業から受け取る退職金もそうですが、確実なものという要素が少なくなり、不透明な要素が多くなる中で、不安も大きくなると予想できます。
そういった不安要素と上手に向き合うためには、なんとなく生きていくより、ある程度予測しながら、生きていくことが、良いと考えられるとおもいます。
そのために活用したいのが、ライフプランニングですので、おのずとその重要性は高まるでしょう。
ライフプランニングの作り方
ライフプランニングは、それこそしたことがない方にとっては、未知の世界ですので、色々な憶測が飛び交うと思います。
「将来のお金の現実を知ることが怖い」「今の現状すら把握していないので作れるのか不安」こういう声は、現場でもよく聞く話です。
ですが、このような不安を抱えているからこそ、ライフプランニングはすべきです。
まずは、考えれる範囲で、将来のライフイベントを書き出していきます。
その中で、自分が人生において達成したい目標や、大きな夢があると書き足していくべきです。
ご家族がある場合は、それぞれの状況に応じた、ライフイベントを書き出していくということになります。
ライフイベントの書き出しが終わったら、その後は、家計収支や、イベントごとにかかるお金などを、書き出していきます。
毎月のお給料がいくらで、毎月の生活費はいくら、どれだけのお金が残ったり足りなかったり、イベントではいくらくらいお金がかかるか、わかる範囲で書いていくことになります。
そこまで終わると、年単位での収支計算が可能になりますので、現在ある預貯金なども含めて、将来のお金の流れがある程度見えるようになります。
その将来のお金の流れを見ると、何が問題点なのかはっきりとわかるようになります。
ほとんどの場合、何が問題になるかというのは明確で、それは「お金が足りなくなる」のがいつか?ということです。
お子様が進学する時点なのか?住宅ローンの支払いが滞りそうなのか?老後の生活資金が足りなさそうなのか?
家族の状況ごとに全く違う問題点が出てきます。
ライフプランニングで大切なことは、問題点があるのが悪い、ということではありません。
むしろ、この問題点を見つけるために、ライフプランニングをする、と考えた方がいいでしょう。
それは、問題点がわからずに生活する場合と、問題点がわかったうえで生活する場合とでは、将来のお金の不安が解消されるかどうかは、明白だからです。
ぜひ、怖がることなく、このライフプランニングを実践してみることをお勧めします。
まとめ
ライフプランニングは、一度したからそれで大丈夫かというと、決してそうではありません。
一度した方は、その計画が予定通りになっているか?今後のライフプランが変わっていないか?定期的に確認していくことが大切です。
まだライフプランニングをしたことがない方は、ぜひ一度してみることをお勧めします。
自分の人生に向き合うためにも、きっとメリットは大きいはずです。
ライター馬込 八寛
生命保険、損害保険業界を約15年経験した後、お客様にとって最適な金融商品を提供するため、IFA(独立系金融アドバイザー)へ転身。「資産を1円でも多く増やすためのアイデア」を一人でも多くの人へ伝えるために、日々奔走。来年から始まる高校での授業「投資教育」にて教壇に立つことを目指している。
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